意外と重要?購入前に自分に合った「天井高」を考えよう!
新築一戸建てを建てる際には、部屋の間取りを考えたり、各部屋の広さを考えたりしますよね。できるだけ広い空間に見せたい場合、床面から天井までの高さを取ることで、開放感のある住まいにできます。ここでは、天井高についてまとめているため、新築一戸建ての購入を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
天井高とは
建築基準法において、床面から天井までの高さは2.1m以上必要と定められています。これは居室の場合なので、それ以外のスペース、たとえばトイレやお風呂、洗面所などは天井高の決まりはありません。各部屋で天井までの高さが異なる場合は、一番低くても2.1mは確保するように設計しなければいけないということになります。
では、標準的な住まいでは、どれくらいの天井高となっているのでしょうか。建築基準法では2.1mですが、多くの住まいの平均は2.2~2.4mとなっているそうです。とくにマンションでは2.4mを基準にしていることが多いとされています。
天井高は、高いほうが住まいの空間は広く見えるというイメージを持っている人もいると思いますが、実は高いところと低いところのバランスを取ることが、住まい空間を快適にするためには重要です。全部高くすればよいというわけではないのです。
天井の高さごとにメリット・デメリットは異なる
天井が高いとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット①
開放感がある
天井が高くなることで開放感がある空間になります。たとえば天井が3mという場合、視界に天井が入ることはありません。これにより、部屋がとても広く感じられるのです。天井が低いと圧迫感がありますが、高いと開放感が得られます。
メリット②
窓をつけることができる
天井が高いことで壁に窓をつけやすくなります。窓を高い位置につけることができるので、太陽の光が効率よく室内に入ってきます。また、窓を開けると風通しもよくなります。高い位置の窓の方が空気を逃しやすいことから、より効果的に換気ができるといえるでしょう。
デメリット①
建築コストがかかってしまう
天井を高くすると建築コストがかかります。予算がある場合は注意しなければいけません。
デメリット②
冷暖房の効率が悪くなる
天井が高くなると、部屋を暖めたり、涼しくしたりするのに時間がかかってしまいます。なかなか全体の空気が同じ温度にならないので、電気代も高くなりやすいです。
デメリット③
掃除が大変
天井が高くなると、上についている窓や照明器具の掃除が自分でできない可能性もあります。電球交換や照明器具は、業者にメンテナンスをお願いするということになってしまうかもしれません。
デメリット④
音が響きやすくなる
天井を高くすると、音が響きやすくなってしまいます。残響音が気になる可能性があるでしょう。吹き抜けを作る際は、音が響かないようにカーテンやカーペットも使いましょう。
快適な天井高を考えよう
住まいの天井高は、各部屋によって変えることで、より快適な空間にできます。たとえば、リビングの場合は平均すると天井高が2.4mほどとられています。天井高が2.1~2.3mの場合は、建築コストを抑えることが可能になります。できるだけ費用を抑えて住まいを建てたい場合は、天井の高さを最低ラインにしてみるのもひとつの方法です。
天井が低いことで、冷暖房が効率よく効くので光熱費削減につながるというメリットもあるでしょう。天井高を2.6m以上にする場合、建築コストがかかってしまいますが、高さのある照明器具の設置もできるので、おしゃれな空間にすることが可能です。リビングは家族が集まるスペースなので、空間にこだわりたいなら天井高を高くすることも検討してみましょう。
ただし、床に座ることが多い人なら、天井高は低くてもそれなりに開放感は得られるので、必ず天井を高くしなければならないわけではありません。家具の配置を変えるだけでも、開放感のある空間は作ることが可能です。
天井が低いことによるメリットもある
開放的で広い住まいがよいと思うと、天井が高い住まいに憧れてしまうものです。しかし、天井が低い場合でも、メリットはあります。たとえば、横になることが多い寝室の場合は、天井が低いと落ち着いた気持ちになれるといわれています。くつろぎたい場所は、天井高が低くても圧迫感はないのです。
天井が低い場合でも、窓を横長にすることで、視線が水平に誘導されて広く見せることも可能です。天井が低いとダメというわけではありません。実際に、寝室の場合は、リビングと比べて天井高を低くしている住まいが多いです。高いところと低いところのメリハリがあることで、心理的にも落ち着ける住まいになるといわれています。
新築一戸建てを建てる際に重要になってくる天井高についてお伝えしました。天井高は、意外と見落としてしまう方も多いポイントです。天井高は家の広さに対しての印象を左右するポイントなので、しっかり相談して決めるようにしてください。